一般婦人科

婦人科

生理に関するトラブル

稀発月経

稀発月経とは、長い間隔(39日〜3か月)があく月経をさします。時には排卵していないこと(無排卵周期症)もあり、長期間無治療のままでいると子宮と卵巣の働きが回復しなくなる可能性があります。思春期、多のう胞性卵巣、高プロラクチン血症、黄体機能不全、甲状腺疾患、急激な体重変動、激しいスポーツやストレス、精神疾患、更年期、肥満などが原因だと考えられます。
治療は原因によって異なりますが、まずは生活習慣を見直して改善しましょう。それでも改善しない場合は、漢方薬や女性ホルモン(低用量ピルなど)を使用することもあります。プロラクチンの値が高い場合は、ドーパミン作動薬(カバサール®)でコントロールします。

頻発月経

短い間隔(24日以内)の月経を、頻発月経と言います。いつもの月経よりサイクルが極端に短い場合、排卵していない(無排卵周期症)か、子宮ポリープ、子宮筋腫、子宮がんなどの可能性もあります。検査で特別な異常が認められない場合は、女性ホルモン(低用量ピルなど)を使用することもあります。

無月経(生理が来ない)
・原発性無月経
18歳を過ぎても初めての生理出血が起きない状態をさします。原因には、子宮・卵巣・腟の異常、性ホルモン分泌異常、染色体異常があります。
・続発性無月経
今まであった月経が、3か月以上あけて来なくなる状態を続発性無月経といいます。思春期、多のう胞性卵巣、黄体機能不全、高プロラクチン血症、甲状腺疾患、激しいスポーツやストレス、急激な体重変動、精神疾患、更年期。肥満、妊娠が原因として考えられます。生理がこなくなったら、まず妊娠かどうかを検査します。妊娠でない場合は、女性ホルモンの分泌異常がないかを調べます。近いうちに妊娠を希望している場合は排卵誘発剤を、妊娠を急がない場合は漢方薬や女性ホルモン(低用量ピルなど)を使用する場合があります。
月経(生理)痛
・器質性月経困難症
ひどい月経痛と多い出血が伴う生理を月経困難症といいます。この月経困難症の中で、検査で異常が分かるものを器質性月経困難症といいます。子宮筋腫や子宮腺筋症、後屈子宮(子宮の位置の異常)、子宮奇形などがその原因としてあげられます。
・機能性月経困難症
検査で異常が発見されない月経困難症をさします。冷え症や低血圧、喫煙などで子宮の血液循環が悪くなると、下腹部や腰に鈍痛を生じます。対症療法的に鎮痛薬を服用するほか、漢方薬で血液の循環改善を行います。場合によっては、女性ホルモン(低用量ピルやディナゲストなど)治療を行うこともあります。
・月経前症候群(PMS)
排卵後から月経直前までの期間にさまざまな症状で悩むものをいいます。主な症状としては、イライラ、頭痛やめまい、集中力の低下や突然泣きたくなるなどの感情の起伏が激しくなる、吐気、腰痛、便秘、むくみなどです。月経が始まれば、症状は消えてしまいます。

子宮内膜症

子宮内膜は、受精卵の着床がなければ自然に剥がれ落ちで体外に排出されます。これが、月経です。ところが、月経の血液の一部は卵管を逆流しておなかの中に流れ込みます。通常は数日たつと吸収されるのですが、子宮内膜組織がおなかの中で増殖して卵巣や腹膜にくっつくことがあります。これを子宮内膜症といい、重い月経痛や下痢などを引き起こします。
現代の女性は、初潮が早く閉経も遅くなっていますし、結婚や妊娠年齢もあがって妊娠回数が減少しています。つまり、妊娠や授乳の機会が少なくなった分、月経の回数が多くなったことで子宮内膜症の発症頻度が増えたといわれています。

子宮のさまざまな病気

  • ・不正出血
  • ・月経以外の出血
  • ・子宮筋腫
  • ・子宮内膜症

卵巣の病気

  • ・卵巣腫瘍

腟・外陰部(性器)の病気

  • ・膣炎・外陰炎
  • かゆみ、おりもの、いたみ、できもの、しこり

性病(性感染症)

尖圭コンジローム、クラミジア、淋病、性器ヘルペス、梅毒、カンジダ、トリコモナス

ブライダルチェック

がん検診

・子宮がん(子宮頸部・子宮体部)検診
子宮頚部(子宮の入り口)もしくは子宮内膜をブラシで擦過して、細胞を調べます。
・卵巣がん検診
診察台で超音波検査によって卵巣の腫れを調べます。