SOLEIL ARTラボからの発信当院の生殖補助医療ラボから、
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IMSI(強拡大顕微鏡を用いた形態学的精子選択術)について

皆様こんにちは。SOLEIL ARTラボの培養士です。
今回は、IMSIについてご紹介します。

IMSI(Intracytoplasmic Morphologically selected Sperm Injection)とは?

通常のICSI(顕微授精)では200~400倍の顕微鏡下にて運動性、形態が良好な精子を選別し、卵子に注入します。
しかし、ICSIにて形態良好な精子と判定した場合でも、精子頭部に微細な空胞が認められることがあります。このような精子頭部の異常構造体は、精子DNAの断片化と関連しており、結果として着床不成功や流産の原因となるといわれています。
IMSIは、通常のICSIに比べてより高倍率(1000倍以上)で精子を詳細に観察し、形態良好な精子を選択する技術です。IMSIを行うことで胚発育、臨床的妊娠率や流産率が改善されるという報告があります。

当院は、PICSI及びIMSIの先進医療実施施設として承認されており、保険診療と併用が可能です。
費用は、PICSI:27,500円(税込)、IMSI:13,200円(税込)となります。
ご希望の方はスタッフまでご相談下さい。

精子の最適な保存温度について

皆様こんにちは。
SOLEIL ARTラボの培養士です。
今回は、精子の最適な保存温度についてお話します。

実は、精子は温度の変化に弱いことが知られています。
様々な研究では、精子は急激な温度変化の影響を受けると、運動率や生存率の低下が起こることが報告されています。
精子は暑すぎる・寒すぎる環境が苦手な細胞であり、精子の保存には20-25℃の室温が適していることが分かっています。
この温度管理がきちんとされていれば、精子は元気な状態を保つことができます。

当院では、採精室を2部屋ご用意しており、ご自宅での精液採取が難しい方、遠方にお住まいで採取後の温度管理が難しい方にも対応しております。
特に人工授精や体外受精をされている方は、精子の運動率や生存率が重要になってきますので、可能な方は院内採精をおすすめしております。

ご主人様のご来院が難しい場合は、ご自宅で精液を採取しご持参して頂くことになります。
持参の際、温度管理にご不安をお持ちの方は、精液運搬用保温器~SEED POD~(本体が真空断熱構造になっており、精子の保存に適した温度を維持できる)を当院にて購入できますので、ぜひご検討下さい。(税込 2,420円)
夏の暑さや冬の寒さなど外気による温度変化から精子を守ることにより、より最適な状態の精子を治療に用いることが可能となります。

ご不明な点があれば、ご遠慮なくスタッフにお声がけ下さい。