皆さま、こんにちは。
培養室長の山田健市です。
先日、4月26日〜29日に東京国際フォーラムにて開催された IFFS(国際生殖医学会) に参加してまいりましたので、ご報告させていただきます。
IFFSは3年に一度開催される、生殖医療分野における世界的な学会です。
今回は、なんと日本が開催地となり、1971年の第7回東京大会以来、約半世紀ぶりの日本開催とのことでした。
私にとって、IFFSは2010年にドイツで開催された大会以来の参加となり、個人的には初めて国際学会で口演発表という貴重な経験をさせていただいた、思い出深い学会でもあります。
今回の学会では、当院にて卵巣内PRP(多血小板血漿)投与後に、PGT-A(着床前胚染色体異数性検査)の結果が改善され、無事ご出産に至った症例についてポスター発表させていただきました。
PRP(多血小板血漿)療法 は、ご自身の血液から採取した多血小板血漿を用いた再生医療の一つです。当院では、主に以下の目的で卵巣内投与や子宮内投与を行っています。
【卵巣への投与】 卵巣機能が低下された女性の卵巣機能改善、卵子の質や数の向上、そして体外受精の成功率の上昇を目指します。
【子宮への投与】 主に子宮内膜が薄い方や着床不全の方に対し、子宮内膜の改善や妊娠率の向上を目指します。
もちろん、PRP療法が全ての患者さまに有効であるとは限りません。しかし、当院では患者様お一人おひとりのご期待に応えられるよう、スタッフ一同、常に最新の研究や技術を取り入れ、より質の高い生殖医療を提供できるよう努めてまいります。
なお、PRP療法およびPGT-Aは自費診療となり、適応条件、メリットやデメリットもございます。
詳しくは、医師やスタッフにご相談ください。