SOLEIL ARTラボからの発信当院の生殖補助医療ラボから、
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受精着床学会に参加いたしました。

皆様こんにちは。
SOLEIL ARTラボの胚培養士です。
先日、愛知県名古屋市で開催された日本受精着床学会学術講演会に参加してまいりましたので、ご報告いたします。

今回の学会の講演で、興味深い講演がありましたので、ご紹介させていただきます。
妊娠前の栄養ケアが未来を変える~不妊治療施設におけるプレコンセプションケア~というシンポジウムでは、近年注目されているプレコンセプションケアについて、いくつか興味深い講演を聞くことができました。
皆さんは、プレコンセプションケアという言葉を耳にしたことはありますでしょうか。プレコンセプションケアとは、「性別を問わず、適切な時期に、性や健康に関する正しい知識を持ち、妊娠・出産を含めたライフデザイン(将来設計)や将来の健康を考えて健康管理を行う」概念のことです。(こども家庭庁 プレコンセプションケア推進5か年計画より)

その中でも、私たちの生活に身近な食事についての講演がありましたので、ご紹介させていただきます。
食事による炎症の指標である食事性炎症指数(DII)と周産期予後との関連についての内容でした。DIIは30種類の栄養素に基づき算出され、正の値は炎症誘発食、負の値は抗炎症食を示します。ビタミンB12やトランス脂肪酸などはDIIが高く慢性炎症の誘発につながり、食物繊維やマグネシウムなどはDIIが低いそうです。
このDIIですが、妊娠前の値が高いほど、妊娠初期の母体炎症や胎児発育不全、妊娠高血圧症候群、早産などと関連があるとのことでした。
また、DIIは必ずしも体重と相関するとは限らず、やせ型でもDIIが高い方もいるとのことでした。

妊娠中の体重や食事管理は大切ですが、妊娠前でも食事管理は大切であると感じました。肥満体型ではないから大丈夫と思っている方も、無理のない範囲で食事内容を見直すことが周産期の健康につながるかもしれません。

ソレイユでは、プレコンセプションケアを大切しており、さまざまな取り組みを行っております。 将来の妊娠を考えながら、女性やカップルが自分たちの生活習慣を見つめ直しより健康になることで、未来の家族が健やかな人生を送ることを目指しております。栄養相談やセミナーも実施しておりますので、ご興味のある方はスタッフまでご相談ください。