ファータイル ソレイユにできること

FERTILE SOLEIL

着床不全
(ERA・EMMA・ALICE®検査・子宮内フローラ検査)

良好な受精卵を複数回移植しても妊娠に至らない、着床不全(反復性着床障害)の方に対して行う検査です。

ERA検査(子宮内膜着床能検査)

着床不全の一因として、子宮内膜の「着床に適した期間」(着床ウィンドウ)がずれている、という報告が2014年スペインのIVI Valencia という施設から発信されました。
ERA検査は、患者様より採取した子宮内膜組織を遺伝子レベルで解析することで、個人差のある着床ウィンドウを明らかにし、その方にとって胚移植に最適なタイミングを調べるための検査です。

EMMA検査(子宮内膜マイクロバイオーム検査)

子宮内に存在する細菌叢のバランスで、ラクトバチルス属(乳酸桿菌)が9割以上を占めると妊娠率・妊娠継続率・生児出産率が向上する可能性があることが、2016年の研究で示されました。
EMMA検査では、子宮内膜の細菌の種類と量を解析することで、子宮内の細菌環境が胚移植に最適な状態であるかどうかを判定することができます。

  ラクトバチルス属が
90%以上
ラクトバチルス属が
90%未満
妊娠率 70.6% 13.3%
妊娠継続率 58.8% 6.7%
生児獲得率 58.8% 33.3%

ALICE検査(感染性慢性子宮内膜炎検査)

反復着床不全、反復性流産の患者のうち、慢性子宮内膜炎の罹患率は66%に上ります。
ALICE検査では、これまでは特定出来なかった慢性子宮内膜炎の病原菌を、微生物学的方法により解析することで検出し、適切な治療の提案を可能にします。

  費 用
ERA 132,000円
EMMA + ALICE 66,000円
ERA + EMMA + ALICE 198,000円
  • ※別途、ERA実施における薬剤および検査料:20,000円
  • ※料金はすべて税込価格です

子宮内フローラ検査

近年、膣内や子宮内にも腸内と同じように様々な種類の細菌が存在し、菌のフローラ(”お花畑”の意、子宮内細菌叢)を形成していることがわかってきました。
そのバランスが崩れることによる子宮内での慢性的な炎症が、着床障害の原因の一つになっている可能性があり、その炎症を治療することで妊娠率や出産率が改善されるという報告がなされています。
当院では、”子宮内フローラ”について、下記の検査・治療を行っています。

【検査】
子宮鏡検査 ¥33,000(税込)
子宮内膜組織検査(CD138免疫染色) ¥22,000(税込)
【治療】

抗生物質(ビブラマイシン)の適切な投与

卵管鏡下卵管形成術(FT)
※健康保険、高額療養費制度の適応

FTという選択肢

子宮卵管造影検査で卵管の閉塞(つまり)や狭窄(せまくなった状態)が疑われた場合、卵管鏡下卵管形成術(FT)による治療が可能です。

FTとは

専用のカテーテルを用いて、静脈麻酔下で卵管を拡張し、状態を改善する手術です。身体への負担も少なく、当日にご帰宅いただけます。

FTにできること

卵管通過性の回復は95~98%で、約35%の方が4か月以内に自然妊娠しています。
不妊症の原因の約30%が卵管因子といわれています。卵管はどのような培養液よりも優れた、卵を育む力を持っています。体外受精にチャレンジする前に、卵管を本来の状態に戻してあげることは、一般不妊治療には欠かせない有効な治療法だと考えます。

他院で卵管異常を疑われた方で、FTのみご希望の方も承っておりますのでお問合せください。

※健康保険、高額療養費制度の適応

男性不妊症

WHO(世界保健機関)の不妊症原因調査では、男性のみ24%・女性のみ41%・男女とも24%・原因不明11%と報告されています。つまり、男性不妊は48%・女性不妊は65%となり、夫婦で一緒に治療する必要があります。

男性不妊の原因

  1. 精子を造る機能が低下または障害のある造精機能障害
  2. 造精機能には問題はなく、精子の通り道が閉塞または狭窄している精路通過障害
  3. 精のう前立腺などの炎症により、精子の運動性が低下する副性器機能障害
  4. 勃起不全、膣内射精障害、逆行性射精などの性機能障害
  5. 染色体異常、遺伝性、原因不明などのその他

精液検査

まずは精液検査を受けて、精液量、精子濃度、精子運動率等を調べます。検査結果は、体調やストレスなどで大きく変わることもありますので、間隔を置いて複数回検査することをおすすめします。

治療について

薬物療法が行われることがあります。しかし、精液の状態が改善しない場合や、年齢的なタイムリミットが近づいている場合は、ART(補助生殖医療)が妊娠への近道となります。精液の状態により体外受精法または顕微授精法が行われます。
また精子の状態によって、より詳しい診察が必要と判断した場合には、連携している泌尿器科で追加検査や治療などを提示させていただきます。

精子が極端に少ない場合

【精液中に精子がほんのわずかしかいない場合】

顕微授精法(ICSI:卵細胞質内精子注入法)が行われます。この方法は、理論的に採卵によって得られた卵子数と同数の「生きている精子」がいれば、受精卵を得る可能性が高まります。しかし、一般的に精子数が少なくなればなるほど受精成績は低下すると言われています。

【無精子症】

従来では、無精子症と診断されると妊娠することは不可能と考えられておりました。しかし、無精子症と診断された方でも精巣中に精子がみられることがあります。顕微鏡下で行う外科的手術によって精巣内の精細管(精子が形成される所)を取り出し、精子を回収するMD-TESE(顕微鏡下精巣内精子採取術)が行われています。当院では、連携している泌尿器科にてTESEを施行し、回収した精子の凍結保存と、その凍結精子を使った治療を行っております。得られる精子の数にもよりますが、小分けして凍結保存することで複数回の治療が可能となります。

不育症

妊娠はするけれども二回以上の流産・死産を繰り返し、結果的に子どもが持てない場合を不育症と呼びます。習慣流産はほぼ同意語ですが、不育症はより広い意味で用いられています。
日本や欧米では、二回以上の流産・死産があれば不育症と診断し、原因を探索することを推奨しています。
また、一人目を正常に分娩しても、二人目、三人目が続けて流産や死産になった際、続発性不育症として検査をし、治療を行う場合があります。
不育症のリスク因子はさまざまです。以下は、当院で推奨する検査項目です。

原因   検査項目/内容  
内分泌異常

甲状腺機能亢進・低下症などは流産リスクを上昇させると言われています

甲状腺機能

血液検査

  • ・TSH(甲状腺刺激ホルモン)
  • ・遊離T4(遊離サイロキシン)
  • ・抗TPO抗体(抗甲状腺ペルオキシターゼ抗体)
保険
適用
免疫系異常

さまざまな免疫系の異常が、流産リスクを上昇させると言われています

抗リン脂質
抗体症候群

血液検査

  • ・抗カルジオピリン抗体IgG/IgM
  • ・β2グリコプロテインI(β2GPI)IgG/IgM
  • ・LA(ループスアンチコアグラント)
保険
適用
ビタミンD

血液検査

  • ・25-OH ビタミンD
私費
凝固系異常

血液を止める働きに異常がある場合、血栓ができやすく流産リスクを上昇させると言われています

凝固系因子
検査

血液検査

  • ・プロテインC
  • ・プロテインS
  • ・第Ⅻ因子
私費
染色体異常

染色体異常の保因者か、どうかを調べます
※次の世代へ引継ぐ可能性のある染色体異常を持つ者のこと

染色体検査

血液検査

  • 妻:染色体検査
  • 夫:染色体検査
保険
適用

一般不妊検査

これから妊娠を望まれる方に推奨している検査です。
血液検査と、普段の体調だけではわからない子宮や卵管・卵巣の状態を確認し、自然妊娠の可能性を調べます。不妊の原因は男女ともに同率です。
お二人の検査結果およびご要望を踏まえ、総合的に判断し治療内容を決めていきます。

子宮卵管造影検査

造影剤を子宮・卵管内へ注入し、子宮形態と卵管の通過性を調べます。卵管に異常があると、場合によっては自然妊娠が難しくなることがあります。当院では、痛みの少ないカテーテルを使用し、透視下にて短時間で行うことを心がけています。以前受けた検査で強い痛みを経験し、心配だという方はご相談ください。
事前にクラミジア検査を行う必要があります。

基礎ホルモン検査

血液を採取して、卵巣のホルモンバランスを確認する検査です。月経の出血を確認してから7日目以内(基礎体温低温期)および基礎体温高温期に行います。

超音波検査

子宮内膜の厚さや卵胞の大きさ、さらに排卵したかどうかの確認をします。

抗ミュラー管ホルモン(AMH)

発育の途中にある卵胞から分泌するホルモンを抗ミュラー管ホルモンといいます。このホルモンの数値を調べることで、卵巣の予備能力がわかり、適切な治療のご提案ができます。

クラミジア検査

クラミジアは、卵管に異常をきたしやすい微生物です。婦人科診察の際に一緒に検査できます。卵管鏡・子宮鏡、子宮卵管造影検査を行う方は、この検査を受ける必要があります。

精液検査

精液の量や濃度、運動している精子の割合、奇形精子の割合を調べます。当院では主にご自宅で採取した精液を持参いただき、コンピュータによる三次元的検査で正確に精子の能力を調べます。

抗精子抗体

女性の側に精子の運動能力を奪う抗体があるかどうかを調べる血液検査です。万が一陽性だった場合は、卵管内を精子が移動することが難しくなるので、人工授精などの治療が必要となります。

子宮鏡検査

治療を繰り返しても妊娠に至らない場合、子宮内の環境を調べる目的で行う検査です。静脈麻酔下で子宮内に内視鏡カメラを挿入し、子宮内の状態を調べます。検査時間はおよそ5~10分です。

風疹抗体

妊娠初期に風疹にかかってしまうと、風疹ウイルスが胎児に感染し、先天性風疹症候群という障害を引き起こすことがあります。妊娠前に、風疹に免疫があるかどうか調べる必要があります。

タイミング治療

排卵の時期を医師が診察により確認し、性交渉のタイミングをはかる方法です。
排卵日にあわせてタイミングよく夫婦生活をもつことが成功の秘訣です。さらに、排卵周辺期に夫婦生活の回数が多いほど妊娠の可能性が高まることが報告されています。
自然に排卵しにくい方には、排卵を誘発するための薬を使用します。

人工授精(AIH)

尿検査(排卵検査)と超音波検査により医師が排卵時期を推定し、そのタイミングにあわせて精液を洗浄・濃縮して得られた良好な精子を子宮内に直接注入する治療です。前日には排卵を促すための注射(hCG)も行います。子宮内に注入された精子は自力で卵管内へ移動し、卵管内の卵子と自然に出会うため、受精・着床までの過程は自然妊娠の仕組みとほとんど同じといえる方法です。

人工授精をおすすめの方

  • ・タイミング治療で妊娠しなかった方
  • ・運動精子の数が少ない方
  • ・何らかのお悩みがあり、夫婦間で性交ができない方
  • ・早期に妊娠をご希望の方
  • ・AMHが年齢より低い方

人工授精に必要な検査

  • ・超音波検査
  • ・尿検査(排卵検査薬を使用します)

費用 22,400円(税込)

ブライダルチェック

将来的に赤ちゃんを望んでいて、病院へ通うべきかどうか迷われている方に推奨している検査です。血液検査と、普段の体調だけではわからない子宮や卵管・卵巣の状態を確認し、自然妊娠の可能性を調べます。治療の開始は早ければ早いほど、その選択肢の幅が広がります。まずは一度、ソレイユに足を運んでみてください。

  • ・ご予約はお電話にてお願いいたします。
  • ・ご予約枠は、第二・四(火)10:30でのご案内となります。予めご了承ください。
  • ・当院のブライダルチェックは、未婚の(将来的に子どもを望まれているが、現在結婚のご予定はない)女性および男性が対象です。
    既婚またはご結婚の予定があり検査をご希望の方は、WEB予約から「生殖医療外来」→「初診」にてご予約を取り、ご来院ください。
  • ・感染症拡大防止の観点から、現在はお一人でのご来院をお願いしております。

ソレイユチェック

生殖医療を専門に行っているソレイユのおすすめセット検査です。

【検査項目】
  • 初回/月経周期7日目以内
    採血:基礎ホルモン検査、クラミジア検査、AMH(抗ミュラー管ホルモン)検査
    診察:超音波検査
    精液検査:専用容器(無料)をお渡しし、ご自宅で採取、持参
  • 2回目/月経周期14日目以内
    子宮卵管造影検査(X線検査、所要10分程度)
  • ※医師・看護師とご相談いただき、実際にお受けいただく検査項目を決定します。
  • ※2回目検査終了後に、全検査結果の説明・カウンセリングを行います。
初回に行う検査 費 用
基礎ホルモン検査 4,400円
クラミジア検査 1,650円
超音波検査 1,100円
抗ミュラー管ホルモン(AMH)検査 7,480円
精液検査(男性) 4,400円
2回目に行う検査 費 用
子宮卵管造影検査 7,700円
  • ※料金はすべて税込価格です

パートナーズチェック

パートナー間での性感染症や、妊娠後の胎児への影響が危惧されるウイルス感染症など、調べておくことが望ましい検査のセットです。

【検査項目】
  • ・肝炎検査(HBs抗原、HBs抗体、HCV抗体)
  • ・梅毒検査
  • ・HIV検査
  • ・風疹検査
  • ・麻疹検査
  • ・ムンプス抗体(おたふく風邪)検査-男性のみ

※検査結果は当日ではなく、後日あらためてご来院いただきます。

【費用】
  • 女性・男性: 各 約10,000円